クアラルンプールから車を利用せずに日帰りで訪れることができる街イポー(Ipoh)。
前回はイポーまで電車を利用して行く方法をお伝えしました。
「電車で古都イポーへ!ウォールアートと歴史の街へ日帰り旅行 その1」はこちら
イポー駅から観光の中心となる旧市街へ
旅のスタートとなるイポー駅は見どころとなる旧市街(Old Town)の徒歩圏にありアクセスが便利です。徒歩10分ほどの道すがらイギリス統治時代の特徴的なコロニアル様式の建築物が多く残っているのが印章的。大通りだけではなく小さい路地などにもウォールアートや昔ながらのショップハウス、カフェなどが立ち並びレトロな趣と相まって情緒たっぷりの街並みとなっています。

中でもイポーの代表するのがコロニアル様式の建築物。ランドマークともいえるイポー駅舎は「イポーのタージマハル」と呼ばれることもありムガル建築の要素を取り入れた様式で知られています。他にもイポー市庁舎(Ipoh Town Hall)、旧香港上海銀行ビル (HSBC)、バーチ記念時計台 (Birch Memorial Clock Tower)、旧海峡貿易会社ビル(The Straits Trading Company Limited/STC)などが当時の面影を残しています。観光案内所ではこれらを巡るヘリテージウォークに便利な地図などを配布しています。
車で行く場合は南北高速道路(North-South Expressway, AH2/E1)のシムパン・プラーイ料金所(Simpang Pulai Toll Plaza)が最寄りの出口となります。ただしそこから市内中心部までは約22kmあり渋滞なしでも20〜30分程度かかります。
イポー旧市街の観光スポットについて
日帰りの電車旅でイポーを楽しむ場合、まずは復路の電車の時間を考えて余裕を持って行動するようにしましょう。午前中にイポー着、夕方に帰るという予定が一般的ではないかと思います。グラブ(Grab)などを利用すると少し足を伸ばして出かけることもできます。いずれにせよ観光で訪れる場合はそこまで大きくはない街です。
駅から徒歩で約10分、旧市街を代表する観光スポットがコンキュバインレーン (Concubine Lane)。「お妾さん通り」「愛人横丁」などと呼ばれている小さな路地です。イポーの錫鉱山で一山あてた旦那衆が愛人をこのあたりに住まわせていたのだとか。今ではカフェ、お土産物、アクセサリーショップと観光化されてはいますが賑わいがあり華やかな場所となっています。

そして見ておきたいのがウォールアート群。マレーシア国内ではクアラルンプールをはじめペナン島、マラッカなどウォールアートやストリートアートが有名な場所がいくつかありますがイポーもその一つ。中には人力車や椅子など小道具などが添えられていてフォトスポットとしても人気となっています。
このようにイポーは見どころも多いのですが実はマレーシア国内でも屈指の「美食の街」「食の都」としても知られています。広東系の華人が多く飲茶はもちろん、マレーシア式朝食を終日食べられるコピティアム(Kopitiam)の国内チェーンのオールドタウンコーヒー(Old Town Coffee)の発祥地としても有名です。商業施設などでもよく見かけますね。
ちなみにマレーシアの名物としても知られるホワイトコーヒーとはマーガリンでコーヒー豆を焙煎するため豆自体が白っぽくなることがその名の由来となっています。

さらにB級グルメとして有名なのがもやしとゆで鶏を醤油ベースのタレでいただく豆芽鶏(タウゲー・アヤム / Taugeh Ayam)、鶏まるごと一羽を塩焼きにした持ち帰りもできる塩焗鶏(イエンクッガイ / Salt-Baked Chicken)などです。
食べ歩きをしたり散策しているだけでもあっという間に時間が経ってしまいますが、外にずっといると暑いのがマレーシア。最近は古いショップハウスを改装したエアコン完備のカフェも増えているので水分補給と休憩を兼ねて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
イポーにもサバ州の紅茶を扱うカフェレストラン兼ティーガーデンのSTG(サバティーガーデン)が何店舗かあるので訪れてみるのもオススメです。フレーバーティーを中心とした紅茶も購入できます。
余裕があれば足を伸ばしたいイポーの観光スポットの洞窟寺院
今回は日帰りということでイポー駅から徒歩圏の見どころを紹介しましたが、郊外には洞窟寺院が点在していることでも有名です。
洞窟寺院とは文字通り洞窟の中に在る中華寺院です。イポーは石灰岩の山々に囲まれていてその中にある洞窟を利用したりくり抜いて寺院になっている場所がいくつかあります。1ヶ所ほどでしたらグラブで行くこともできるので往復時間などに注意しながら行くことも可能です。

ケロトン(極楽洞/Kek Lok Tong Cave Temple)は住宅街の奥の細道を進むと突然姿を現します。洞窟内は自然にできた鍾乳洞があったり、また寺院を抜けた奥には池のある広大な庭園があり散策にも向いています。
ペラトン(霹靂洞/Perak Tong Cave Temple)は山の頂上にかけて築かれた寺院で絶景と黄金の仏像に圧倒されます。
その他にもサンポートン(三寶/Sam Poh Tong Cave Temple)、タンブーン(東華洞/Tong Wah Tong Temple)などが知られています。
いずれも外からは予想もできないつくりで洞窟の中であるとは思えないほどのスケールに驚くのは間違いありません。車の場合は1日で5ヶ所ほどを巡ることも可能です。
日帰りでイポーに行く場合に気をつけたいこと
日帰りだからじゅうぶんにイポーを堪能したいと考える人もいるかもしれません。
しかし帰りの電車を遅い時間に設定してしまうと困るのがショップやお店の閉店時間。クアラルンプールでは夜遅くまで営業していることも多いのですがイポーでは特にツーリスト向けのお店などは18:00ごろにはほとんど閉店してしまいます。
ショップハウスの飲食店も同様です。昼間は繁華街ですが人がいなくなり閑散としてしまうと治安なども懸念されるので気をつけましょう。
これはイポーに限りませんが昼間は安全な場所でも日没後に人気がなくなると治安に不安が出てくることも多いです。その場合は近距離でもグラブ(Grab)を呼ぶ、あるいは遠回りになっても交通量の多い道を通って駅まで戻るようにしてください。

ふだんは車で移動する人もたまには車窓の景色を楽しみながらマレーシアを旅してみてはいかがでしょうか。ちょっとした気分転換にもよさそうですね。

