マレーシア移住開始から在住生活が長くなるとさまざまな公的申請書類の必要性がでてくることもあるかと思います。
この場合、在マレーシア日本国大使館(クアラルンプール)、ペナン日本国総領事館(ペナン)、在コタキナバル領事事務所(コタキナバル)に出向く必要があります。
よくあるのがパスポート(旅券)の発給申請です。子どもなどが産まれたときの「新規」、現在使用しているパスポートが有効期限近くなった場合の「切替新規」などです。
日本で住民票を抜いてから規定年月が経過していると、相続や不動産の売買などをする際に「在留証明」が必要になったりします。
このように日本に帰国しなくても在マレーシア日本大使館で必要な証明書が取得できるようになっています。

移住してすぐに車を運転するのであれば、マレーシアの免許証交付に必要な「日本の運転免許証の翻訳証明」の取得が必要になります。これによりマレーシアで自動教習所に通う必要もなくJPJ(Jabatan Pengangkutan Jalan=道路交通局/Road Transport Department)でマレーシアの免許証を申請できます。
<注意↑ ↑ ↑ ↑ 注意>
| 2025年5月19日よりJPJから外国の運転免許証からマレーシアの運転免許証への切替え手続きを停止すると発表しました。
ただし外交官、外交団所属の個人、マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)ビザ取得者は可能だそうです。 マレーシアに一時滞在(観光ビザなど)の場合は、引き続き国際免許証の期限内でマレーシア国内での運転は許可されるようです(ジュネーブ条約に基づく) その理由として外国人を含む交通安全基準の強化だそうです。 |
マレーシアの在日本国大使館でもオンライン申請サービス開始
2023年以前はパスポートや各種証明書が必要な場合はクアラルンプールの在マレーシア日本大使館に出向く必要がありました。
特にコロナでマレーシア全土でMCO(ロックダウン)が施行された以降は、電話かメールで予約をとった上で来館するように変更されています。
現在もパスポートの申請、戸籍や国籍関係の届出、各種証明書の申請などは事前予約制となっていいます。
これらの予約はこちらのURLから可能です。
https://www.my.emb-japan.go.jp/itpr_ja/newinfo_21042022C.html
ただしインターネットに接続が困難といった場合は、電話やメールでも受付はしているそうです。また査証申請の来館予約はこちらの予約URLとは異なるので、在マレーシア日本国大使館のHPか直接問い合わせをお願いします。

マレーシアの日本国大使館オンライン申請の注意点
オンライン申請をすることで、事前予約をして申請のために在マレーシア日本国大使館に行く必要がない場合もあるとお伝えしました。
そのオンライン申請の際にいくつか条件が必要です。中でも「マレーシアに現在在住していることを示すドキュメント」は本人氏名と住所を立証するもの、戸籍謄本が必須となります。
まず「マレーシアに現在在住していることを示すドキュメント」についてですが、一番よいのは運転免許証です。発行日からある程度(この場合、在マレーシア日本国大使館が定める年月)経過していれば公的書類として認められます。
コンドの契約書などでもいいのですが、この場合世帯主のみの名義となってしまうためご家族の証明にならないこともあるかもしれません(詳細は直接大使館にお尋ねくださいね)。特に帯同でマレーシアに来る予定がある場合は、ペーパーでもいいので運転免許証を所持し、マレーシアの免許を保有しておきましょう。運転免許証は場合によってはパスポートを忘れた際のIDとしても活用できることもあるのでオススメです。
※余談ですが、筆者はKL市内のホテルにチェックインする際に自宅にパスポートを忘れてきてしまい、マレーシアの運転免許証をIDとして使ったことがあります。
戸籍謄本については申請書類によっては発行日は問われないそうなので、マレーシア渡航前に一通(もしくはそれ以上)、念のために取得しておくことをおすすめします。現行のままであればいざというときに慌てないで済みます。
その理由として在マレーシア日本国大使館では日本の戸籍謄本の発行はできないからです。日本に在住する親族などに取り寄せを依頼することもはできますが、日数がかかることを計算に入れておかなかればいけません。依頼する場合は委任状の必要があるかどうかもチェックしましょう。
戸籍謄本は海外から本籍地のある自治体の役所に自身で直接申請することもできますが、手数料と返信用に定額小為替や現金書留などが必要だったりと、海外からだと難しい支払い方法となることがあります。なお支払い方法などの規定は自治体によって異なるので、詳細はご自身の本籍地にある自治体のホームページなどで確認してくださいね。
パスポートの申請に関しては、子どもが産まれた場合など新規発給については6ヶ月以内に取得した戸籍謄本が必要になります。現在のパスポートの切替新規発給で結婚や離婚などで本籍や氏名が変更がない場合は不要です。

2025年5月からは紙でもデジタルでも各種証明書は受け取れる
現在、在マレーシア日本国大使館で各種証明書の申請をした場合、オンラインでも窓口でも紙の証明書が発行されています。
2025年5月27日以降にオンラインで申請した場合に限り、従来どおり窓口で紙の証明書を受け取るか、デジタル証明書(e-証明書)を受け取るか選択できるようになります。
申請はオンライン在留届(ORRネット)経由となり、決済はクレジットカードとなります。なお、パスポートの申請もオンラインでした場合、クレジットカード決済ができます。ただし領収書が必要な場合は受領時に窓口で現金で支払う方法を選択しましょう。所属先に経費として提出する必要がある場合は注意しましょう。
オンライン在留届(ORRネット)は外務省が提供する在留届の電子届出システムです。なのでオンライン在留届を提出した場合に利用できるようになります。マレーシアでは届出先が在マレーシア日本大使館となります。入国90日前からオンラインで提出できるので、マレーシアへの移住が決まったら早めに提出しておきましょう。
マレーシアでは法律に基づく規定やルールなどが比較的短期間で変更になることがあります。このような情報は主に政府などからマレー語でアナウンスされます。日本人はなかなか情報に届きにくいのですが、在留届を提出しておくことによって、その時に登録したメールアドレス宛に随時配信されてくるので安心です。

※今回、この時期を書いている最中に、外国の免許証からマレーシアの運転免許証への切替が停止されるとアナウンスがありました。これからマレーシアで長期移住し車を運転する予定がある場合は、とりあえず国際免許証を取得しておいた方がよいかもしれません。

