マレーシアでクレジットカードをつくる&日本のカードを不正利用された場合

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マレーシアではかなりキャッシュレス社会となっています。現金が利用できない店があったり、また注文から支払いまでアプリで完結するようになっていることもあります。キャッシュレス決済アプリも多くあり外出はスマホ一台で完結してしまうといってもよいほどです。

とはいえ、クレジットカードが必須となっている場合もあります。例えばホテルに宿泊するときに、宿泊料金を全額支払い済みでもデポジットといって預託金のようなものを預けます。これは滞在中にホテル内で飲食やサービスを利用した場合にそこから引かれるための保証金のようなもので何も利用がなければチェックイン時に返却されます。このデポジットを預けるのに通常はクレジットカードの提示を求められます。

決済方法の多様化からクレジットカードは必須とまではいきませんが、個人的信用のためには一枚は持っておきたいもの。

ただし近年はトラブルがなども増えてきているため筆者が実際に経験した不正利用の事例なども併せてお伝えします。

マレーシアでクレジットカードをつくる

日本からマレーシアに移住する際にまずは日本のクレジットカードを持っていくのではないでしょうか。長期のビザ(滞在許可証)があっても、銀行口座の開設は入国後となることが多いからです。なお銀行口座自体は住所が決まっていない場合、仮で日本の住所でOKということもありますが人により対応が違うこともあるので注意が必要です。

外国人がマレーシアでクレジットカードを作成する場合、まずは銀行口座の開設が必要です。マレーシアでも観光ビザでは銀行口座は持てません。

外国人で銀行口座が開設できるのは就労ビザ、MM2Hなどの長期滞在ビザを持っている者、あるいは学生ビザ(3ヶ月以上の長期滞在)取得した者などになります。ただしカードの名義人は基本的に21歳以上になっています。保護者がメインカードを取得した家族カードの場合、追加カードは18歳以上に発行されます。

銀行口座を開設したのち、クレジットカード取得の申請をします。必要な書類はケースによって異なりますが以下が一般的となっています。

なおマレーシアの銀行口座は例えば夫婦で共有する口座(Joint Account)にすることもできます。

自分の銀行口座
パスポートのコピー
申請時に少なくと1年間有効な労働許可証
2〜3ヶ月分の給与明細書(直近のもの)
マレーシアでの雇用契約期間を確認できる雇用主からの雇用証明書

クレジットカードの申し込み方法はオンライン、銀行へ直接出向くなどがあります。気になる年会費ですが年会費が無料、利用額によっては無料、有料となっています。有料であっても日本のクレジットカードと比べると比較的安いといった印象です。

日本のクレジットカード同様にポイントや特典があることもあります。キャッシュバックやポイントプログラム以外にもメッセージやメールで特別の案内やDMが送られてきます。ホテルや飲食代の割引、映画の無料チケット案内、また利用額に応じて口数が増えて応募できる懸賞は高級車や海外旅行があたったりするイベントなどもあります。

日本でもそうですがプレミアムカードになると空港のラウンジなどが利用できたり、利用時に高還元率だったりします。

いずれにせよ審査があるので、まずは申請することからとなります。

日本のクレジットカードが不正利用された経験と顛末

日本ではそれ以外にもクレジットカード不正請求の被害も深刻です。ある調査によると被害のうちの95%近くカード番号の盗用が原因ということでした。マレーシアでは偽造カード、スキミングなどの被害が報告されています。クレジットカードで設定金額以上の買い物をすると暗証番号を入力するのですが、その際にも注意が必要です。なるべくタッチ決済にすることで不正利用のリスクは減らせます。

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最後に筆者の余談です。筆者や家族も長年にわたるマレーシア生活で日本のクレジットカードが何度か不正使用され、カード停止からの再発行となったことがあります。

主な不正利用は日本国内でオンライン、実店舗ともにありました。高額の場合はカード会社が利用履歴のアルゴリズムで不正利用と判定してカードを止めたうえで直接連絡をくれたこともありました(カード会社やカードのランクにより異なります)。

日本のカードの場合、盗難ではない場合は問い合わせをするのにもフリーダイアルが使えず国際電話となったり、また1時間とはいえ時差があるので手間がかかります。ただしマレーシアにいるのに日本国内で使用されているといった場合は対応が早いようです。

この際に手元に利用履歴(できたらアプリなどで直近のものが確認できる状態で)を用意しておきましょう。不正利用が確認された場合、再発行となります。カード番号が異なるので引き落とし先の変更などを忘れないようにしましょう。

ここで注意したいのが、通常だと再発行されたクレジットカードは銀行から直接海外に送付できないこともあります。一般的に自身の実家などが送付先として登録してあることが多いようです。その状態から郵便局の書留書状であれば送付できることもあるようです。国や地域によって条件が異なったり変更されることもあるので郵便局の国際郵便条件表で詳細を確認してから手続きをすることをオススメします。ただしこの方法は時間がかかります。

一部クレジット会社は海外在住者向けの有料サービスがあります。これは主にクレジットカードの更新の際に新しいカードを事前に登録した海外の住所に送付するといったものです。筆者は更新時だけではなく、不正利用されて新しくカードを発行してもらった際もこのサービスで対応してもらいマレーシアの自宅まで新しいカードを送付してもらいました。

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オンラインの不正利用も増えています。カード会社のアプリをスマホに入れておき、カードを利用するたびに通知がくるようにしておくのもひとつです。また限度額を下げておく、少し手間はかかりますがショッピング時のみ利用できるようにするといったことも効果があります。

またクレジットカードの表面にカード番号が印字されていないものは不正利用のリスクが低くなると言われています。

マレーシアのクレジットカードは暗証番号(PIN)が6桁なので日本の4桁と比べると安心と言われていますが、日本よりもキャッシュレス社会のためカードを利用機会も増えます。その分リスクも増えるので利用明細はこまめにチェックましょう。またトラブルがあった際に対応はマレー語、英語、中国語などとなります。銀行によっては日本語が話せる行員がいることもありますが稀なケースです。

クレジットカードはアプリなどで利用履歴をまめに管理することでトラブルを回避できる可能性が高くなります。トラブルがあったときはすぐに対応できるように取得時に連絡先などの確認をしておきましょう。