【海外就職の基本】その国を好きになる〜香港編

香港は中国の南に位置する中国の特別行政区です。

特別行政区は外交と防衛以外の高度な自治権が認められており、法体系、経済政策などすべてが中国と違います。例えば香港には中国と異なり、死刑制度はありません。また、香港は個人所得税が最高で17%である一方、中国は最高で45%ということで、稼げる人にはお金が貯まる良い都市です。

海外就職の前に香港の概要を知ろう!

海外就職の前に香港の概要を知ろう!
不夜城と呼ぶにふさわしい賑やかな街なか

香港の基本情報

正式国名 香港特別行政区

香港の国旗(区旗)
香港の国旗(区旗)

面積 1,106平方キロメートル(日本の0.3%)

人口 739万人
成熟した都市国家のイメージがある香港ですが、香港は中国やヨーロッパからの移民が増えています。また、男女ともに世界でもっとも長生きの都市のため、人口は増え続き、2033年には838万人まで増加する見込みです。(出典:香港中文大学)

首都 香港

行政長官 キャリー・ラム

行政長官 キャリー・ラム
出典:Iris Tong via wikimedia

主要都市 香港島・九龍半島・新界・離島

通貨 香港ドル(HKD) 約15円(2019年2月現在)
米ドルに完全に連動するペッグ制を採用。1米ドルは=7.75〜7.85香港ドルに設定される。

言語 英語および中国語。中国語は主に広東語。ビジネスでは北京語の需要度が増す。

日本との時差 −1時間

日本人と日系企業

在住邦人数 25,004人(2017年10月)前年比-4.2%

進出日系企業数 1,404社(2017年10月)前年比+2.0%

経済情報

GDP成長率 3.8%(2017年)

1人あたり名目GDP 46,109ドル(2017年)
2014年に日本を越え、日本との差は広がっています。

主要産業 金融業,不動産業,観光業,貿易業
金融業・不動産業はシンガポールと比べても、優位性がある。主要金融機関のアジア統括本部が香港には多い。

有力企業 長江集団(不動産、通信などの財閥)、Swire Group(キャセイパシフィック航空など)、HSBC(本社はロンドンだが、実質は香港に本社機能)

経済の中心部、香港島・セントラルに本社を持つHSBC(中文名:香港上海銀行)
経済の中心部、香港島・セントラルに本社を持つHSBC(中文名:香港上海銀行)

生活

祝日(2020年)
1月1日(水) 新年
1月25日(土)~28日(火) 旧正月
4月4日(土) 清明節
4月10日(金) グッド・フライデー
4月11日(土) グッド・フライデーの翌日
4月13日(月) イースター・マンデー
4月30日(木) 釈迦生誕節
5月1日(金) 労働節
6月25日(木) 端午節
7月1日(水) 香港特別行政区設立記念日
10月1日 (木) 国慶節
10月2日 (金) 中秋節の翌日
10月25日(日) 重陽節
10月26日(月) 重陽節の翌日
12月25日(金) クリスマス
12月26日(土) ボクシング・デー

香港の祝日は上記の17日です。これはバンクホリデーと言われ、おもにホワイトカラー向けの祝日です。

ブルーワーカーの人の祝日は12日となります。以下の通りです。

1月1日(水) 新年
1月25日(土)~28日(火) 旧正月
4月4日(土) 清明節
5月1日(金) 労働節
6月25日(木) 端午節
7月1日(水) 香港特別行政区設立記念日
10月1日 (木) 国慶節
10月2日 (金) 中秋節の翌日
10月25日(日) 重陽節
12月21日(月) 冬節 (雇用主が12月25日かいずれかを選択)
12月25日(金) クリスマス(雇用主が12月21日かいずれかを選択)

こちらはレーバーホリデーもしくは法定休暇と言われます。計12日となります。

雇用契約書にはあなたの休暇がバンクホリデーかレーバーホリデーいずれに基づくか明示されます

平均気温 通年で暑い。月平均は15.7〜29.2度(7〜9月が暑さのピーク)

タクシー Uberはあるが台数が少ない。一方のタクシーは乗車拒否や広東語しかしゃべれないドライバーが多く、国際都市香港のイメージを毀損している

コンセント 電圧220V。イギリス式のBFタイプ。変換プラグが必要

香港のコンセント 電圧220V。イギリス式のBFタイプ。変換プラグが必要
イギリス式のBFタイプ

国際電話番号 +852

SIMカード 自由に買える。身分証明書の提示は不要。主な通信会社はThree、Smartone、China Mobile Hong Kongなど。

香港の強みは合理的なマーケットに基づく産業政策や人材誘致策

香港の強みは合理的なマーケットに基づく産業政策や人材誘致策
アジアの国際都市をうたう香港。増え続ける外国人労働者など多様化も進む

香港のビジネス自由度の高さは世界的に知られます。会社がすぐに設立できること、外資のみで設立できる業種がほとんどであること、外国人雇用は当たり前を越えて、日々の欠かせない労働力として、欧米企業はもちろん、香港企業でも広く門戸が開かれています

一方、雇用契約に基づく解雇は日常茶飯事です。

日本にいると正社員が解雇されることは、直接的にはあまり見かけませんが、こちらでは理由も告げずに解雇が可能です。雇用契約に基づく未払い賃金が支払われて解雇となります。

逆に好条件の転職を果たすべく、雇用契約には「辞めたい場合、〜ヶ月までに告げて下さい」というノーティスピリオドが明記されているのが一般的ですが、それを待たずに、会社に罰金を払って辞めて行く人もいます。罰金は次の雇用主が負担してくれるケースが多いです。

人材流動性が高い社会は生き残りが厳しい一方、清々しさもあるのです。

香港で日本人が海外就職目指すなら、日系メーカー、外資系様々な選択肢も

香港で日本人が海外就職目指すなら、日系メーカー、外資系様々な選択肢も

香港で働くことは敷居が高そうだけど、実態はどうでしょうか。

香港にある外資系企業で働く

香港での外資系企業の王道は金融機関で働くことです。有力金融機関のアジアの本部は香港にあることが多く、シンガポールと比べても競争力があります。待遇も日本とは比べものになりません。

ただし、英語に加え、北京語ができて、職歴が限定的な若い内は学歴があって、年齢が行けば、実績がないと難しい業界です。

金融機関は裾野が広く、金融機関相手の商売もあります。具体的には弁護士事務所、金融機関向けの情報ベンダー(ロイターやブルームバーグ)、金融機関専門ヘッドハンター、金融機関専門の広告会社などです。こういう企業も一般企業に比べると好待遇です。

「ネイティブ日本人」を求める外資系企業

また、外資系企業では「ネイティブ日本人」であることに価値があるポジションもあります。

例えば、マレーシアのコールセンターのように、一部の大手アパレルや航空会社では、カスタマーサポート業務はすべてアジア統括本部がある香港で行っています。ただし、マレーシアに比べると採用数は圧倒的に少ないです。また、香港は配偶者は働くことができるため、こういったポジションの場合、ビザスポンサーはしない求人もあります。

外資の場合、欲しい人材の要求がかなりはっきりしています。どういった業種、職種を経験している人が欲しいのか、学歴にこだわるのか、明記されています。あなたがそれに合う履歴書を出せるのであれば、通る可能性はあります。

香港はふらふらしている日本人が少ないのです。というのも家賃は世界一、二を争う高さなので、無職ですぐ働ける人の数は駐在妻を除けば、ほとんどいません。要件にあえば、採用されている人が多くいます。

上司へのこまめなコミュニケーションが自分の評価を守る上で、欠かせないのは日本でも海外でも一緒です。苦手な方は、客観的な評価を得られるTOEICなど受けてみましょう。

外資系の給与は本当に上を見れば億もらっている人もいれば、日本と変わらない水準の人もいます。ただし、日本と異なり、会社から必要とされれば、厚遇されるのが香港の外資系です。日本で働いていたときの何倍ももらっている人は数多いです。

香港の日系企業で働く場合

一方、多くの人にとって身近なのは、「香港にある日系企業で働くこと」でしょう。

香港にある日系企業に物やサービスを売るといったニーズはあるからです。例えば日本人をターゲットに営業をかけている会社はまだまだあります。こういったキーパーソンに食い込んでいくにはやはり日本人であることが大事なのです。

香港で日系企業の場合、職種としては営業職が多いですね。最近は人手不足で駐在員を送れない企業も増えて来ています。香港は家賃が高いため、一人駐在員を送ると3000万近いコストがかかるとも言われます。現地採用で安く済まそうという企業が増えてきています。

普通の営業職の場合、給与は月給30万円程度です。

香港のワンルームは家賃が月15万円以上です。なので、カツカツの暮らしになります。駐在員は30代の若手でも、家賃や教育費などの一部補助で1800万円近い年収になる一方、現地採用は年収400万程度になります。香港で日本企業の現地採用として働くのはなかなか厳しいことになるでしょうね。

ただし、ビザを取るとっかかりにはなります。香港は辞めても、ビザの有効期間内の香港滞在は合法です。次の雇用主が見つかれば、ビザスポンサー(雇用主)のチェンジという手続きが必要になります。ただし、これが認められなかったケースはあまり多くありません。

一方、香港の日系企業で働く人で稼ぐ人の代表格は、寿司職人や和食の職人です。日本の有名店で勤務経験のある人を雇いたい香港人・中国人・日本人の金主は多く、年収1000万円を超える人も多いです。英語は日常会話できれば十分、学歴不問ですので、日本から海外に出ると一発逆転といった給与水準になります。

もちろん拘束時間が長いこと、企業に比べるとオーナーの意向で、すぐに閉店・解雇されるので、リスクがあることも認識してください。

香港が好きで、香港人を尊敬できるなら働くことを考えてみても良いかも!香港には安定という言葉がありません。
香港が好きで、香港人を尊敬できるなら働くことを考えてみても良いかも!香港には安定という言葉がありません。

日本以上の給与を会社勤めでもらえるかもしれないのが、香港です。ただし、そのためには、専門性や有名企業での会社員歴、学歴も必要でしょう。また、日本人であることに価値を見出してもらえる職種や寿司職人などの専門職は給与が上がる可能性があります。

自分に自信がある、という人がどこまでいるかわかりませんが、変化を受け止められる人には向いている場所です。

2019年からはじまった香港の反送中デモ、新型コロナと経済がダメージを受けています。経済だけならまだしも、中国政府による「国家安全法」の導入提案など、多国籍企業経営者や優秀な人材の香港への信頼が揺らぎかねない事態になっています。今後の進展によっては、香港の海外就職にも大きな影響が出るでしょう。

そんな香港ですが、この5年でビザの発給数は3割増えています。良い生活やビジネスチャンスを求めて、世界各国から人々が集まる国際都市であることは変わっていません。

アジア就職でおすすめしたい人材紹介会社はJACリクルートメントです。

海外にいるとわかりますが、JACから紹介される求人って条件が良い案件非公開案件が多い気がします。海外11カ国進出しているのもあるでしょうが、海外進出の歴史も1987年からと古く、海外にある日系企業と深い関係を築けています。日本だと「30代後半以降の管理職向け求人に強み」といったイメージが強いJACですが、海外ではもっと若い人も歓迎されますよ。

香港を海外就職の舞台として選びたい?香港で働くためのビザ要件

香港を海外就職の舞台として選びたい?香港で働くためのビザ要件

外国で働くためには、ビザが必要です。ビザは働きたい国が発給します。多くの国では学歴要件やどの職種で何年の経験があるかの専門性が問われます。

香港の良いところは先進都市でありながら、ビザ要件が透明性があり、そこまで厳しくありません。

学歴要件大卒が原則だが、経験があれば高卒も可能
社会人歴3年以上(大卒の場合)
年齢制限25歳(大卒の場合)
最低月額給与18,000香港ドル(約270,000円)が目安

基本的に、人材紹介会社や企業が仕事を紹介したり、面接を申し出た時点であなたはビザの要件はクリアしていると思って問題ないです。日本人を雇うことで、香港人の職が失われることを香港政府は嫌がります。なぜ、日本人のあなたでなくてはいけないのか、企業がビザ申請時には説明をする必要があります。

海外就職先としての香港とマレーシアの比較

海外就職先としての香港とマレーシアの比較
マレーシアのクアラルンプール

香港は生活コストがとにかく高いのです。駐在員の場合、現地物価に合わせるため、多くの企業では日本でもらっていたときの給与の2倍近くを支払ってくれるところもあります。

なので、そんな香港で現地採用で生きるのであれば、香港にアジア本部があるような会社を目指すのがやはり良いでしょう。ただ採用数がそもそも多くないので、難関であることは否定できません。現地採用として生きていくのであれば、余裕のある生活はあまり期待できません。

マレーシアはコールセンターやカスタマーサポートの仕事も多く、海外就職の第一歩として、行きやすいです。また、物価も圧倒的に安く、アパートなどは香港の1/6程度です。生活の質はマレーシアの方が圧勝的に良いです。

マレーシアでは多数の香港人にとっての母語である広東語が通じるところが多いため、香港人のマレーシア移民・投資は最近のトレンドです。文化的に似ているところも感じます。

ソトシゴトはマレーシアのコールセンターやカスタマーサポートのお仕事を中心に記事を執筆していますが、海外就職でどこで働くかに悩んでいる場合など、気軽に公式LINEからご相談くださいね。

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