日本では特殊詐欺や闇バイト関連の事件が発生し注意喚起がされています。マレーシアでも同様にここ数年、詐欺事件が増えてきました。
マレーシアではフィッシング、カードのスキミング、電話詐欺、個人情報が悪用されるといったことが増えてきていると日本でいう日銀にあたる中央銀行のバンクネガラ(Bank Negara/the Central Bank of Malaysia)からも警告がアナウンスがでています。
今回は最新のマレーシア治安と詐欺などについてお伝えします。
オンライン詐欺が増えているマレーシア
マレーシア統計局(DOSM)によると約3万4000件のオンライン詐欺が発生し2023年と比べて2024年は犯罪件数が35%も増加したと発表しました。SNS詐欺メッセージ、金融、恋愛詐欺、電子商取引、架空の融資話、架空の投資話などのカテゴリーのすべてで増加が見られました。



住宅への強盗、泥棒などに被害について
民家への強盗は日本よりも発生件数が多いのですが、中間層以上が住む住宅街やコンドは安全に対する施策がされているケースが多いです。
住宅街の入り口にはガードハウス(警護所)と呼ばれるチェックポイントが設置され24時間ガード(警護員)が出入を見張っています。ほぼノーチェックの住宅街もありますが、住民と許可された者(ゲスト、デリバリー、修理や工事)以外は中に入れないようになっているセキュリティがしっかりしているところも多いです。
アメリカでは住宅地をフェンスや塀で囲い、出入り口を制限したゲーティドコミュニティがあります。マレーシアでもそこまでのセキュリティではないにせよ似たような環境の住宅やコンドミニアムは多くあります。
そのような場所は強盗、窃盗、誘拐などの犯罪発生率が著しく低く、富裕層や外国人、日本人が多く住んでいます。
日本でもそうですが、どこなら確実に安全ということはありません。ただし周囲の環境や雰囲気をよく観察しましょう。古くても整備されているところもあれば、新しい街並みでも汚れが目立つなどに注意です。
またコンドを内見する際も両隣りのユニットや各階にあるゴミ捨て場なども目をとおしましょう。
マレーシアの中級以上のコンドはいつでもゴミが捨てられるように各階にゴミ置き場あり、ジェニター(ゴミ置き場や清掃の管理をするスタッフ)がいることも多いです。管理やゴミの捨て方の悪い居住者がいると害虫や害獣が発生したり悪臭が漂ってくることも。
また風通しが悪いコンドは暑いだけではなく、長期の旅行や一時帰国をしている間、室内にカビが生えるといったこともあります。
衛生面や環境について
マレーシアで楽しみたい食文化の一つは屋台飯ではないでしょうか。安全とは言い切れませんが、多くの屋台やストリートフード店、ローカルフード店は衛生に気をつけています。飲み物に入っている氷も専門の業者から購入したものを利用していることも多くなってきました。
ただし一部の店では食中毒を出したり、不衛生な状況が客によって撮影されSNSで拡散されたりするなど問題になっているのも事実です。まずは職場やローカルの人におすすめの店を教えてもらうなどしましょう。
マレーシアでは水道水が飲めないのが一般的です。コンドによっては館内に引き込む元栓にフィルターをつけているということもありますが、自宅では浄水器を使うのは一般的です。
実は水自体には問題がないのですが、水道管が老朽化しているため水質に影響しているという話もあります。
公共施設、ショッピングモール、空港などのトイレの床がびしょびしょに濡れていることもあります。それはムスリムの規範で排泄後にトイレットペーパーではなく水で洗浄するためです。そのためマレーシアのトイレには必ずといっていいほどハンドシャワーがついていてそれを使用します。近年は日本の洗浄便座があるところも増えています。郊外や田舎の方に行くと、バケツに手桶だけといったこともあります。
東南アジアの中でもマレーシアは衛生的です。ただし熱帯に属し気温も高いため注意が必要です。
外務省からも注意喚起がされていますが、マレーシアでも今一番気をつけなければならないのが特殊詐欺です。マレー語や英語、中国語のみなならず、日本語でもメッセージ、メール、電話などさまざまな方法があります。少しでも疑問に思ったら周りの人に相談するようにしてください。