マレーシアに長く住みたいけど、どうすれば住めるの?
マレーシアで就労ビザや配偶者ビザ以外で、合法的に長く暮らせるビザってあるの?
こういった疑問に答えます。
生活コストが低くて、生活にゆるさがある東南アジアで、ストレス少なく暮らしていきたい。
こういった願望は、インターネットでお金を稼げ、ノマドワーカーが一般化したここ10年のトレンドではありません。
1980年代からタイでは、バックパッカーが世界各地から集まり、長期滞在をしていました。当時はビザランといって、タイから一度周辺国のマレーシアやラオスなどに出国して、すぐに戻ってくることで、またビザなしで滞在できる日数をリセットできる「ビザラン」が事実上、黙認されていました。
一方、経済的に不安定な外国人が長期間滞在することで、犯罪が増えたり、本来その国の人が働ける就職口を奪われるという懸念もあります。2000年代に入ってからは、ビザランが厳しくなったり、不法滞在者が国外追放を受けるなど、ビザを持たずに東南アジアで暮らしていくことは難しくなりました。
そんな中、注目を集めるのがマレーシアの「MM2H」ビザです。

物価は日本の半額以下、日本人コミュニティーも多く、親日的で、安いゴルフ場やきれいなビーチが沢山あって、豪華なコンドミニアムに月7万円前後で住める常夏の国マレーシア。
MM2Hビザは就労ビザと異なり、企業に雇用されたり、学歴や職歴や年齢などの制限を受けることなく暮らすことができる貴重なビザとなっています。
現地でフルタイムで働かなくても10年間この暮らしをキープできます。また、MM2Hビザは更新も可能なため、実質的な永住状態を実現することができます。
ソトシゴトはマレーシアのコールセンターやカスタマーサポートに関する情報やマレーシアの生活情報をメインに記事を書いていますが、こういったMM2Hビザでもマレーシアに長く滞在できることを知ってほしくて、書いてみます。
2020年8月4日、MM2Hビザは内容改正のため一時的に停止となりました。現在申請中の人も審査が止まるとのことです。詳しくは、マレーシア政府観光局のリリースをご覧ください。
2020年7月6日から、MM2Hビザの新規受付が停止になりました。また、所轄が観光・芸術・文化省から入国管理局に変更になりました。今後の最新情報は在マレーシア日本大使館のホームページなどを参考にしてください。
マレーシアのMM2Hビザって?

マレーシア移住を考えたことのある人なら「MM2H」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。MM2Hはビザの種類であり、Malaysia My 2nd Homeの頭文字を取った、「マレーシアを第2の家に」との意味を含んでいます。定年退職後のマレーシア移住用のビザとしても人気です。有効期限は10年間という長期におよびます。さらに更新可能です。
保持者は「長期の滞在者」とカテゴライズされます。つまり、MM2Hは「非常に長期間の旅行者用ビザ」と言えるでしょう。不動産賃貸契約、住宅購入、銀行口座開設が許されているビザのため、一度手にしたらいわゆる普通の住民と変わらない生活を送ることができます。
貯金とマレーシアでの労働以外での定期収入(主に年金や配当など)があることが条件です。日本で退職後のセカンドライフに注目を集めるビザですが、年齢制限はありません。
MM2Hビザ取得に向いているのはこんな人

MM2Hビザはどんな人に向いているのでしょう。主に以下の人に人気です。
マレーシアの就労ビザを取れない人、もしくは働きたくない人
マレーシアの就労ビザを取るためには、当然ながら雇用してくれる現地企業を探す必要があります。50歳前後までコールセンターなどで採用された人を知っていますが、企業がメインで採用したい層は20代後半〜30代です。もちろん、日本に比べれば年齢差別は少ないです。ただ、企業が見つからない場合、MM2Hであれば、雇用先がなくても合法的に住むことが可能です。もちろん、現地企業で働きたく無い場合も、申請できます。
税制対策に使いたい人
節税対策用にMM2Hを取得する日本人が多いのは事実です。理由をお分かりの方はかなりのマレーシア通と言えます。マレーシアに住所を移すと、外貨収入も年金も非課税になります(オフショア収入は非課税、という意味です)。
マレーシアに住む日本人が(マレーシアにとっての)外国株式などに海外の証券会社経由で投資すると、利益は外貨になるわけですから非課税。つまり、儲けたお金を納税せずにまるまるもらえます。
また、日本とマレーシアは租税条約協定国のため、日本の年金をマレーシア住民として受け取ればこれまた非課税になるのです。
アジア旅行が好きな人
マレーシアは東南アジアのハブと言っても良いほど東南アジアの中央に位置し、どの国にも短時間で到着できます。マレーシア人のOLに「趣味は何ですか?」と尋ねると、かなりの高確率で「海外旅行です」と返事されるほど。
LCC大手のエアアジアがクアラルンプールには拠点を設けており、クアラルンプールからアジア各地(日本からはアクセスの良くない、マイナー都市にもたくさん飛んでいます)に飛んでおり、チケットも激安です。タイやシンガポールまで片道2,000円台…もう行くしかないです。
金利を稼ぎたい
預金の種類にもよりますが、メイバンクなどマレーシア現地のメジャーバンクでは3%台の銀行金利を設けているケースが多いです。
株やFXはまだ手を出せない、でも堅実にお金を貯めたい。そんな人にはマレーシアの銀行預金は向いていると言えそうです。
インフレリスク(参考:2019年のマレーシアのインフレ率は0.7%)や為替リスクがあるので、主にマレーシア内で中長期的にお金を使う人にメリットがある形となりますが、一定の恩恵はあると言えます。
MM2Hビザの応募条件

財産証明(年齢別)
応募の際、
50歳未満…50万リンギット(約1,300万円)以上の財産証明と月1万リンギット(約26万円)以上の収入証明を提出する必要があります。
50歳以上…35万リンギット(約910万円)以上の財産証明と月1万リンギット(約26万円)以上の収入証明あるいは年金証明が必要です。
多くの人が混同するのが、「何を財産証明にできるか、できないか」です。結論から言うと、非公開会社の株、貸付金、タンス預金、不動産などは財産証明になりません。
健康に関する証明
オンラインフォームでご自分の健康状態について入力し、提出します。
定期預金
さて、上記のプロセスを経て申請すると、仮承認が下ります。仮承認が下りた後は、50歳未満の申請者ならそのうちの30万リンギット(約810万円)を、50歳以上なら15万リンギット(約405万円)をマレーシアの金融機関に定期預金します。
マレーシアMM2Hビザの更新手続き

10年経過したら、再びビザ更新が可能です。定期預金を開設している場合と、そうでない場合によって方法が違いますし、個人の更新時の状況によっても変わってきます。現時点で決まっている必要資料を説明します。
具体的にいうと、ビザ更新を希望する理由を書いた手紙、定期預金口座証書の原本とコピー、口座がある銀行発行の手紙、初回MM2Hビザ申請時に交付された仮承認レター(Conditional Approval Letter)の原本とコピー、パスポートの現物とコピー、所定の健康診断書、医療保険証書などです。また、50歳以上の方は、これらに加えて過去3か月分の月1万リンギット以上の年金証明書の提出を要求されます。
MM2Hビザのビザ申請先(マレーシア)

自分で応募もしくはエージェントを使って代理申請をします。通常MM2H発給までに約6ヶ月かかります。時間のかかるものですから、エージェントを使うことを検討して良いかと思います。
自分で応募する場合:Ministry of Tourism and Culture Malaysia
http://mm2honline.motac.gov.my/
エージェントリスト(280社強のリストがあります)
http://www.mm2h.gov.my/index.php/en/our-agents/list-of-registered-agents
MM2Hビザ取得後の注意点

MM2Hはオールマイティーなビザに思えますが、就労ビザではないので、マレーシア内での労働を中心に制限を受けます。具体的な注意点は以下の通りです。
フルタイム勤務はNG
「現地で働いても良いんですよね?」との認識の方が多いようですが、これは禁止されています。マレーシアにとってMM2H保持者は「非常に長期の旅行者」という身分。マレーシア国民達の雇用機会を旅行者達に簡単に譲れないというのはマレーシア政府としては当然です。
パートタイム就労は条件付でOK
一方、50歳以上の方に限り、マレーシアが認めた一部の職種での就労やパートタイム就労が認められています。講師などが代表的な例です。
また、週20時間以内の就労ならば労働許可が下りる可能性があります。その場合、許可申請は志願者本人と雇用主(会社)とで申請します。マレーシアは日本語のコールセンターが多いので、何かお仕事の機会を少しでも手に入れられると良いですね。
http://www.mm2h.gov.my/index.php/en/benefits/job/apply-for-partime-job
起業はNG
これも多くの移住希望者達が誤解するポイントですが、MM2Hビザのもとではマレーシアでの起業はできません。
定期預金はすぐに引き出せない
定期預金に入れたお金は、ビザが下りた途端に引き出すことは禁じられています。応募のために無理やりかき集めた「一時的な見せ金」を利用しての応募を阻止するためでしょう。しかし、MM2H取得後2年目以降でしたら、医療費や家の購入などの用途に対してお金を引き出すことが可能です。
マレーシアMM2Hビザのまとめ

マレーシアは非常に住みやすく、親日国で、また日本ではできない癌治療などもできるくらい医療体制も大変充実しているため移住者が後を絶ちません。MM2H申請における財産条件は激安とは言えないまでも、少し頑張れば手に届く人も結構いるのではないでしょうか。
毎日温かい天気に恵まれ、安いのに豪華なコンドミニアムのプールで泳ぎ、美味しい食事に舌鼓を打ち、日本に帰りたい時にいつでも帰れる距離と時差。こういったマレーシアの良さを就労ビザ以外でもMM2Hでも実現できます。
ソトシゴトはマレーシアのコールセンターで働きたい人への求人・生活情報をメインでご提供しています。ただ、マレーシアに合法的に暮らす方法の一つとして、いくつかの方法があることをご紹介したかったので記事にしました。MM2Hの専門家ではありませんが、何かお問い合わせがあれば、ソトシゴト公式LINEからどうぞ!
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